さぬき市地方は、瀬戸内側では寒気の影響で概ね曇っていた。気温は16.6度から11.3度、湿度は83%から54%、風は8mから2mの西北西の風が一時は強かった。明日の12日は、高気圧に覆われて晴れる見込みらしい。
今日は、長尾公民館前山分館という施設で講演会があるので、駐車場係をやって欲しい・・という依頼があった。で、私たち「おへんろつかさの会」に動員要請があったわけだ。この真ん中の男性が、今回の主催者「前山地区いきいき事業協議会」の会長さん。
ま、よそさまの講演会だが、場所をお借りしてイベントをしている関係上、仕方がないらしい。
で、十名ほどで駐車場への誘導や場所の指定なんぞをやった訳だ。
すると、「お接待で、まつたけうどんが出るので食べて帰ってください」ということで、お接待が始まるまでの時間、講演会でも聞いていてください・・・ということになった。ま、無碍にことわる理由もないし、どうせ時間があいていることだし・・ということで、講演を聞くことになった。
ところが、駐車場で最後まで働いていた物だから、座る席は前の方しか開いていない。で、一番前の席になってしまった。これでは、途中、トイレに立てないではないか。しまった、しまった、島倉千代子。これは、さぬき市長さんの挨拶。うまいこと話すもんだ。うちの真ん中の弟の同級生なのだ。
で、一席目は、大賀先生の「遍路体験記にみる四国遍路の魅力」というお話。最近は個人で体験記や遍路日記を発表している。そういう遍路体験記を男女別に分類し、タイトルにも男女別表記があるとして、それらを調査した発表であった。
男性性とは、修行記とか奮闘記とか男は遍路に立ち向かえ・・・とか、激闘記などの勇敢的な言葉が並ぶし、女性性は、ゆっくりのんびりとか風のように水のように・・とか、癒しの旅とかとやさしいものをいう。結局、女性性のような、癒しとかぬくもり、出逢い、絆などを求めて遍路をするのだという結論だった。
講演が終わると真っ先にトイレに飛び込み、さらに、活性化センターのトイレにも駆け込んで、二席目に間に合った。この先生はカナダ人だが、二年前に帰化して、「モートン常慈」という日本名にしたそうな。ジョージは本名ではなく、ニックネームということだった。
四国遍路は女性一人でも歩けるが、外国では危なくて歩けないというし、お接待といって、見知らぬ人がものをタダでくれる国はないとか、コンビニトイレのような安全で清潔なトイレもないという。そして、無くなった昔の日本があちこちにあるし、ふれあいとか親切、あたたかいとかの印象が強くて、大窪寺で結願したら、帰りたくない・・・と大泣きする人がいるのだとか。
私たちの目には見えない外国人のこころの声が響いたような気がする。でも、お接待だからと、四キロものニンジンをお接待されたのは実に困ったという。そんなもの持っては歩けない・・と爆笑を誘った。
講演が終わると真っ先に部屋を出て、トイレに駆け込み、その足で「接待所」に走り込んだ。こういう風に、一般の方や歩き遍路さんにも無料で「まつたけうどん」がお接待された。
お世辞にも「おいしいさぬきうどん」ではないが、「お接待」だから「おいしい松茸」うどんを頂いた。
今日の掲示板はこれ。「生きるとは呼吸することではない。行動することだ。」というジャン=ジャック・ルソーの言葉から。ただただ日々を無駄に過ごしていることは、意味がない。意味が無いということはその一日を生きた意味が無いとも言える。そんな日々を、明日も明後日も、まだまだ積み重ねるのかどうか。
じゃぁ、また、明日、会えたら、いいね。