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Channel: まほろば自然博物館
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輪という字 些細なことに 驚いて

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 丸亀市地方は、寒気の影響で瀬戸内側を中心に雲が広がり、冷たい一日になった。気温は6度から9度、湿度は66%から50%。風は7mから4mの西北西の風が強かった。明日の13日は、気圧の谷や湿った空気の影響で雲が広がり、昼前から昼過ぎにかけて雨が降る見込みらしい。いよいよ、冬本番の時期になってきた。

 

 これが島の「暁光庵」。ここがしわく広島の活動の基点。もう一人の私の住み家である。ここでは「歴史ハンター」であり、「塩飽史談会員」であり、「咸臨丸研究家」であり、「咸臨丸子孫の会特別会員」でもある私の居場所。

 

 ところが・・・島の家の、この真ん中の石に付近、ここに浄化槽の配水管が通っているのだが、植木の根が侵入しているらしく、浄化槽の上から水が噴き出しているし、この道路を隔てた水路にはチョロチョロとしか排水されていない。これは大事だ・・・。春になれば、ここを掘り起こして配水管の修理をやらないといけない。業者さんに頼むと島の性格上・・30万から50万円くらいは必要になるとか・・。こつこつと自分で修理するほかない。

 

 さて、今日は日本離島センターのお仕事をしているフリーライターの斎藤潤さんが、しわく広島で講演をされるとかでおいでになった。島のご婦人たちがやっている「島案内人養成講座」の第三回ということで、「移動人から見た島の魅力」という演題で、島の魅力をいかに見せるか、島の特徴をいかに表に出すか・・・みたいなお話だった。

 

 私は、私の著作「広島の民即と歴史」と、この「本島の歴史と民俗」ほかの本が欲しいと云われていたので、それをお持ちしたというわけ。その後、講演会も末席から聴講させていただいた。

 

 北海道、本州、九州、四国、沖縄本島をのぞいた日本の島は6847あるそうだ(日本統計年鑑)。そのうち、有人島は430ほどあるというが、その数は不定。冬場は人の居なくなるみかんの島とか、漁業の島とかとかで、確定はできないのだという。それらの島を斎藤さんは南鳥島以外は全て上陸したのだという。中には「硫黄島」のように、自衛隊などの公務員しか居住しない島も多いのだとか。

 

 東大を出てJTBに勤め、るるぶ情報版編集長などを歴任、多くの著作も残している。その後、大学の教授も勤めたが、体調を壊して休養。今はフリーの島旅エッセイスト。足で調べたお話の説得力は抜群。ぐんぐんとお話に引き込まれた。

 

 島で生まれ、島で育ち、島に生きてきた人たちは島の魅力を知らないでいる。例えば、しわく広島で云えば「丁場」。石材を切り出す採石現場や石切作業。丸亀市民でも知らない光景だ。ましてや都会から来た人たちにすれば仰天する光景である。

 

 この王頭山に突如として現れる「王頭砂漠」。「丸亀にある砂漠をあなたは歩いたか?」という、キャッチフレーズでも付けたら、お客さんはぐんと増えるだろう・・・という提案とか。確かに、「よそ者」からみたら、島にはいくらでも魅力はある。それを島の人々は見えていないのだという・・・お話だった。

 

 お昼過ぎの12時45分のフェリーで私は島を出た。明日はまた、奥方のお友達のファッションショーの上映会があるもので。とにかく、本土に戻っておかねば・・ということで船に乗った。まったく、慌ただしいことだった。

 

 ということで、今日もお昼を食べ損ねてしまった。私の場合、12時のお食事タイムに、お店に入ることはまずない。混んだお店に入らないというわがままだけの問題である。だから、11時から11時半くらいに食事ができなければ・・・その日のお昼はパスになる。

 

 我が家に戻ると、こんなお酒が届いていた。それに大阪からはおまんじゅうとかも。先に送った本のお礼とかそのほか・・・。ありがたいことでありますことか。

 

 旅の支度を解いて、今度は明日のファッションショーの上映会(ミニ・映画会)の準備。スクリーンやらプロジェクターやらスピーカーやら・・・。その前の景気づけの一杯もやっておかねばならないし・・・。

  

 今日の掲示板はこれ。「些細な事に驚く力を取り戻せば 一見退屈な日常が輝いてくる」というもの。清水眞砂子(翻訳家・児童文学者 ゲド戦記訳者)のことばである。さも、悟りきったように、「そうじゃ、そうじゃ」とか「ありのままじゃ」「そのまんまじゃ」と、ものごとの本質も中身も見ないままに年月を過ごしているが、些細な霜の朝や、雨に濡れたサンシュウの赤い実や・・に驚く力を見いだしたとき、確かに確かに、退屈な毎日が恥ずかしくなり、退屈な日常が輝いて見えてくる・・・・。

 

じゃぁ、また、明日、会えるといいね。


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