Quantcast
Channel: まほろば自然博物館
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3558

縁により 大護摩の火を 撮っている

$
0
0

 さぬき市地方は、前線や湿った空気の影響で瀬戸内側を中心に雲が広がり、雨の降っている所があった。気温は24度から28度、湿度は98%から72%、降雨量は朝方の1mm/hのみ。風は1mから2mの南南東の風が少しばかり。明日の21日は、引き続き前線や湿った空気の影響で雲が広がり、明け方にかけて雨が降るらしいし、雷を伴う所もある見込みなのだとか。

  

 午前中は、図書館で借りてきた民話集を電子データに取り込む、「スキャニング」という作業をやっていた。とにかく、気になるところはデジタル・データとして確保しておくことにしている。そうすれば、いつでも加工ができるし、アナログ化もできるということで。

 

 そうそう、8月の頭に、しわく広島にやってきた善通寺の中学生に幕末歴史講演をしたのだが、そのお礼状が届いた。お約束通りに「まほろばさん」とか「まほろば工房の木村さん」という書き出しになっていたのがうれしかった。こういう子供たちが少しでも幕末史や塩飽史に興味を抱いてくれるとうれしいのだけれど。

 

 さて、今日は8月20日ということで、四国霊場88番札所の大窪寺に行く日である。その事前に、お昼はここになった。門前にある「八十八庵(やそばあん)」というお土産屋さん兼おうどん屋さんである。

 

 名物うどんはいろいろとあるのだけれど、私の夏場はこの「団蔵うどん」。細切りうどんのざるうどんである。細切りだからさっとゆがいてあって、うどんの味がしっかりと残っているし、食べやすい。あの、歌舞伎役者、市川團蔵にちなむおうどんである。

 

 その後、若葉の美しい境内へと入っていく。時間はちょうど、12時半。

 

 すると、本堂からこうした山伏たちが法螺貝とともに下りてくる。今日はカメラの設定を誤っていてきれいな画像が撮れていなかった。

 

 この方が大窪寺の住職さんで、参詣・参拝・協力者の皆さん方へのご挨拶。

 

 春のお彼岸の中日と、夏の8月20日には、こうして柴灯(さいとう)大護摩供養が行われる。この護摩供養は、修験道独自の護摩儀礼で、野外に護摩木や藁(わら)などを積み上げ、そこへ仏菩薩を招いて点火する。その火により修験者の煩悩を焼き尽くすとともに、天下国家安穏、家内安全、五穀豊穣などを祈願する。修験者自身の修行として行う場合もあれば,寺院の年中行事のとき、あるいは信徒の諸祈願にこたえる場合にも執行される。護摩木は人間の煩悩をあらわし,その護摩木を井桁に積み上げるのは,人間の罪垢が井戸のように深いからであると説明されている。

  

 この子たちも毎年見かけるようになった。こうした若者たちがいて、伝統行事が継続できるのだなぁと思ったことだった。まだまだ、所作に落ち着きがないが、これからの精進を期待したいものである。

 

 この頃になると、熱気と湿度とで汗まみれになってしまった。その後、火渡りなどがあるのだが、あまりにも暑いので失礼させていただいた。

 

 もう、みんな、暑い、熱い、あつい・・・。

 

 家に着くなり、冷凍庫からこれを取り出してかぶりついたが、あっという間に食べてしまった。それでも少しも涼しくはならなかった。

 

 今日の掲示板はこれ。「つくべき縁があればともない、はなるべき縁あればはなるる」という「歎異抄(たんにしょう)」の言葉から。自分がどれほど力を込めて関わろうとも、また、離れないでほしいと懇願しようとも、離れていくような条件が整えば、事実として離れていくのである。ところが、その事実を認めることができない人間の我がままによって、この人は私が教えた弟子だから他の人の所へいってはいけないと主張をし、念仏申す人々の中で弟子を奪い合うといった事が起こってきたのである。そこには他人を自分の思い通りにしたいという人間のエゴがあった。坊さんの世界で起こるようなことは、世間一般でも似たようなもので、人は別れたり結びついたりするのだけれど、そこには、「縁」というものがあるからなのである、と、教えてくれているのである。

 

じゃぁ、また、明日、会えるといいね。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 3558

Trending Articles