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Channel: まほろば自然博物館
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自転車を 押して遍路は 冬支度

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 さぬき市地方は気圧の谷や湿った空気の影響で雲が広がっていた。気温は7度から10度、湿度は88%から67%、風は1mから3mの北北東の風が少しばかり。明日の31日は、高気圧に覆われて概ね晴れるらしい。

 

 奥方が5時前に起きるので、つられて私も5時過ぎには起きてしまうが、あたりはまだまだ真っ暗け・・・。「起きたけど、寝るまでとくに用もなし」・・・。

 

 とくに用事もないのだけれど、起きてしまったらどうしようもない。何か用事を造らないと認知が進むだろうし、ボケても困る。取りあえず、朝食を作って食べて、朝ドラを見て、迷犬ごんの散歩とエサやり。9ヶ所のカーテンを開け、雨戸を開ける。これが朝のルーティーン。

 

 で、例の「俵札調査」の論文執筆に取りかかった。データーや図表は準備できているので、まずは概要のまとめから。俵札とはなにか。収め札とは何か。なぜ、この研究を始めたのか。経過はどう進んだのか。その結果はどうなったのか・・・。

 

 メンバーはどういう人たちで、どのような役割分担で・・・。

 

 どういうものが出てきて、それらをどうしたのか・・・。

 

 遍路行者を接待した際に受け取った納札を収める俵を「納札俵」という。接待は遍路行者の行程を扶助するものであると同時に、各家の厄や災いを託す願いも込められた。また、霊場を巡ったのと同じ利益があるとみる。それ故、接待の証左ととなる納札は大切にされ、その集められたる俵を家屋の梁に括り、家内安泰を願った。この俵が稲わら製であることから、五穀豊穣の祈願になるという。今回、調査した俵は三点であったが、小さい物は数十年、大きな俵になると百年間を越える分の納札が収められていた。

 

 気分転換と取材を兼ねて、お隣の徳島県鳴門市まで走ってきた。ここが四国霊場第一番札所の霊山寺(りょうぜんじ)さん。山門のところにいるのはマネキンさん。

 

 こういうお顔をしてはる・・・。

 

 ついでに仁王様も記念撮影・・・。

 

 本堂脇にはこのようなお方が微笑んでいる。あ、笠の下には、こうして手ぬぐいを巻くのか・・・。あごひもの結び方がいまいちわからん・・・。

 

 ここの本堂の照明は印象的。いろんな雑誌や案内書にも掲載される吊り灯籠である。

 

 この建物は、お寺のものか、そうでないのか、よくわからないが、ここでも「納経」をやってくれていた。正式には本堂の中に「納経所」があって、「お遍路用具一式をお求めください」という案内書きが随所にあるのに。で、お遍路用具販売のために、こうしたマネキンお遍路さんが三体、置いてあった。お店にも入ってみたが、話題になるようなものもなかった。

 

 これがまた、なんだかよく分からない。「クジラに乗った孫悟空」らしい・・・。ここには、こうしたアートも幾つか置いてあるが、どういうことなのか意味不明のものばかり。

 

 時期的なものかどうか、菅笠白衣姿のお遍路の姿は見えず、若者が数人、私服姿で納経されているのを見かけた程度。お天気のせいかも知れない。

 

 午後の4時になれば、お風呂の掃除をしてお風呂を沸かし、迷犬ごんの散歩とエサやり。9ヶ所の雨戸を閉めて、カーテンを閉じる。これが夕方のルーティーン。冬の日もあっという間に暮れてしまう。

 

 今日の掲示板はこれ。「福は内にあり 鬼も内にあり」というもの。添え書きに、「福を外に求め、鬼を外に見出す限り安住の地はない」とある。「鬼は外、福は内」などと豆をまく姿は節分の風物詩でもある。素朴に幸福を願い不幸を厭う気持ちは誰にでもあるし、否定はできない。しかし、鬼とは一体何だろうか。自分に不都合な事がらを鬼と呼び、自分に都合の良いものを福と言うらしい。だとすると、どこかに鬼がいるのではなく、自分に都合の悪いものを鬼と感じ、鬼を作り出す心があるようだ。そして、その心こそ鬼かもしれない。自分の思いや計らいを正当化し、限りなく福を外に求め、鬼を外に見出す限り、安住の地はない。

 

じゃぁ、また、明日、会えたらいいね。


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