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Channel: まほろば自然博物館
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春ゼミを 聞いて平和の 味を知る

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 さぬき市地方は高気圧に覆われて概ね晴れていたが、黄砂を観測している所があったらしい。気温は12.9度から24.4度、湿度は92%から51%、風は1mから3mの東南東の風が少しばかり。明日の9日は気圧の谷や湿った空気の影響で、雨が降る見込みらしい。

 

 今日は、「おへんろつかさの会」主催の「逆打ち讃岐一国まいり」の第二回目、志度寺から85番札所の八栗寺、84番札所の屋島寺を歩く日である。工程は約19キロ。でも、ここはともに山の上にお寺があるので、アップダウンが激しいルート。さぬき市役所に午前8時に集合して出発。参加者は25名。

 

 歩き遍路道を志度のさぬき市役所から歩いていく。

 

 道の駅「むれ」でトイレ休憩をして、牟礼町の旧道を歩いて、八栗寺の裏参道を登る。ここは長い登り坂である。この狭い裏参道を、よく知ったお遍路さんはマイカーで登ってくる。狭いから対向するのがむつかしいところ。駐車場も狭い。私は一気に、ここまで登ってきて待機する。

 

 皆さんは新緑の若葉の下を気持良さそうに歩きている。

 

 ここが、「やくりさん」として親しまれている「八栗寺」である。ここから参加する人と、ここでお帰りになる人がいて、それぞれの体力に合わせて歩く。

 

 八栗寺からは表参道をゆっくりと降りる。ここで走ったら足を壊してしまう。そして、屋島に登る旧遍路道を登るのが、これまた試練。

 

 急な山肌を石段状になっている坂道を登ってくる。

 

 私は、その間に、洲崎寺という源平の古戦場にあるお寺に寄って、「四国遍路の父」と呼ばれている「大法師・真念」さんのお墓を見学する。その後、スーパーでお昼の弁当と飲み物を買って、近くの公園で昼食をすませておく。そして、屋島ドライブウェーを登って山上駐車場に車を置く。

 

 待つこと30分。ようやくに、あえぎながら皆さんが登ってきた。そして、お食事。今日は時計を持って出なかったので時間はわからないが、10時に八栗寺を出たのだから、11時半くらいにはなっていたのかも。

 

 ものはついでだから・・・ということで、「屋嶋の城(き)」を見ることにした。今日は詳しいことには触れない。白村江(はくすきのえ)の戦いに敗れた日本は、唐と新羅の連合軍の侵攻に備えて各地に城を築いたという。ここは、その一部らしい。

 

 その後、84番札所の屋島寺に着いた。

 

 今日のコースは、赤い斜線と斜線の区間である。でも、みなさん、健脚だなぁと感心した。

 

 今日の掲示板はこれ。「眠れない夜をなげく者は多いが 目覚めた朝に感謝する者は少ない」という、町内の善楽寺さんところの掲示板のことばから。毎日、多くのいのちが理由もなく、傷つけられ、奪われ、失われていくことを、新聞やテレビを通して、私たちは知っている。しかし、その苦しみ・悲しみに、 どれだけ自らに肉迫するほどのリアリティーを感じ、こころを震わせているだろうか。薄情なようだが、少なくとも、私はそんなこころは持ち合わせてはいない。私にあるのは「無関心」であって、それはどこまでいっても自らの「痛み」とはならない。そこに立ちはだかり、自他を隔てる、三人称・二人称・一人称という見えない壁を 感じずにはいられない。朝がまたやって来た。この朝を迎えた人間には、今日という一日を、精一杯生き抜く責任があるように思う。そうでなければ、この星のどこかで、朝を迎えることができなった人に対して申し訳ないではないか。

 

じゃぁ、また、明日、会えたらいいね。


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