さぬき市地方は湿った空気の影響で、概ね曇っていた。気温は22.2度から27.6度、湿度は96%から74%、風は1mから3mの東北東の風が少しばかり。明日の5日は、台風第18号が山陰沿岸を北東に進む影響で曇りで時々雨が降り、大気の状態が不安定となるため雷を伴う所がある見込みらしい。
さて、恒例の火曜日になったのでさぬき市前山にある「おへんろ交流サロン」に出勤した。わが家では奥方が出社すると私一人きりになる。それがいいときもあるが、やはり言葉を交わさないと日本語を忘れてしまうかも・・なんぞと思ってしまう。
こんな天候でも、歩き遍路の人は多いと思う。若い方はリュック姿にノルディック・ストックで歩いて来る。外国人の方はスタイルに憧れるのか菅笠に白衣に金剛杖は欠かさない。
お遍路さんの応対やお接待は、館長さんや女性スタッフが対応するので、私たちは全くのノータッチ。私たちはあくまでも「俵札調査」だけに専念している。
四月以降、あれこれとやってきたのだが、「お守り」の中に弘法大師さんが混じっていたり、お不動さんのお御影(みえ)が混じっていたりするし、お御影の中に掛け軸の弘法大師さんが入っていたりしていて、混乱しはじめてきた。そこで、改めて分類方法を整理してみたが・・。
こういう祈祷札は、御符(ごふ)なのか「お守り」なのか・・・ということでもめたりする。
そんな合間で、会長さんに、秋の文化祭の企画書を見ていただいた。
で、当該する「遍路札」13枚をお借りしてきた。これを、どういう形で展示するのかを、これから考えてみる。とにかく、お遍路さんがお接待の代わりに差し出した貴重なお札である。尊厳を保ちながら、貴重品の扱いをしなければならない。
すると、会長さんから、佐柳島や粟島の娘遍路のものも併せて展示してはどうか・・という提案も頂いた。そうなると広いスペースが必要になる。その展示スペースの計算も必要になる。それに加えて、「娘遍路についての論文も執筆するように・・」というオーダーまで頂いた。
午後からは、香川県立図書館に出向いてみた。しかしのかかし、「娘遍路」に関する資料はなかった。WEBで、「娘遍路」を調べてもみたが、必要な情報は出てこなかった。
一応、この4冊の本を借りてきたが、「娘遍路」としての情報にはほど遠いものだった。いや、確かに「娘遍路」というスタイルはあったし、小豆島島四国や瀬戸内寂聴の書いたものにも「娘遍路」は出て来る。それが探そうとすると隠れてしまう。
図書館の「アキニレ」の落ち葉がハラハラと落ちる季節になってきた。
家に帰ると、amazon.comで買った本が届いていた。
この前、図書館で借りて、いいなぁと思ってクリックした本である。ともに中古で200円ほどの本である。たぶん、自分の手元に届いたら読まない本になることだろう。
今日の掲示板はこれ。「私はしばしば仏を忘れるが 仏は私を忘れない」というもの。いつもの町内にある善楽寺さんの掲示板にあったもの。2005年(平成17年)の新宗教団連合のカレンダー5月分の言葉で、金井隆久さんの作になるものらしい。佛教の根本姿勢は物事をありのままに見るところにあると言えるだろう。それは必ずしも、私たちの願いにかなうことではない。誕生があれば、生老病があること、安心があると、次の不安が生じるのである。私たちはしばしば佛のことを忘れて、自分の幸福ばかりを追いかけている。そうであるからこそ、阿弥陀如来は、こちらから助けを求めて行った先に待っていてくれるのではなく、既に今、私の後ろから、足下から、照らし支えていてくれるのである。
じゃぁ、また、明日、会えたらいいね。