さぬき市地方は、気圧の谷や前線の影響で曇り、雨や雪の降っている所があった。気温は-0.3度から6.5度、湿度は80%から62%、風は1mから2mの西の風が少しばかり。明日の29日は、冬型の気圧配置となるため、概ね曇る見込みらしい。
久々のおへんろ交流サロンである。今年になってからは初めてだ。ここではまだ、例の「鳥インフルエンザ」の消毒ポイントが稼働している。で、私は相変わらずの「駐車場係」で交通整理員みたいなものだ。
今日は「平成29年度おへんろつかさ養成講座」の最終回の講義が行われる日。さぬき市観光ガイド養成講座の閉講式が行われる日でもある。
1コマ目は、香川大学教授の大賀睦夫先生による「お遍路体験記からみる四国遍路」という講義だった。最近は多くの遍路体験記が出版されているが、そこから見えてくる「男性性」と「女性性」とか「やさしさとの出逢い」や「自分がやさしくなっていく」ことの驚きとか・・。
自己変容とか再生のプロセスを遍路によって体験するというような内容だった。確かに、1,200キロの道程を40日かけて歩いて行けば、おのずと何かが変わってくる筈。
2コマ目は、香川大学名誉教授の稲田道彦先生による「眞念の書いた四国偏禮道指南(みちしるべ)について」という講義だった。
1687年に板行された『四國遍禮道指南』は、四國遍路の起源を示す重要な文字史料であると同時に、江戸から明治期にかけてロングセラーとなった実用的なガイドブックでもあった。四国遍路に先立ち、「辺地(へじ)」と呼ばれる遍歴をしながら修行をする僧侶の存在が『梁塵秘抄』や『今昔物語』にあり、平安~鎌倉にかけて存在したようである。その内実は不明だが、アニミズム、原始神道、民間信仰に仏教や道教が混淆したようなものだったかもしれない。
江戸期になって仏教と弘法大師信仰を中心に、当時すでに確立されていた西国三十三観音巡礼や六十六部回国巡礼の影響を受け、四国巡礼が確立されたと推測できる。この本を読むと、各札所で般若心経ではなく、お寺のご詠歌を三度うたうなど参拝方法の違いや、当時からお遍路さんに宿を提供する人がいたこともわかってくる。
それを、稲田先生は訳文を作り、注釈している本を発行している。今回は、その中からいくつかの部分を紹介してくれた。
この受講生は「うどん脳」さんである。本場さぬきうどん協同組合公認『うどん大使』や香川県医師会公認『ドクターうどん脳』、さぬき映画祭PRキャラクターもつとめている。今回はお遍路姿での受講だった。
閉講式は、大山さぬき市長の挨拶があった後、
受講生に修了証や参加賞が贈られた。
その後は、みんな揃って記念撮影。
その後、養成講座を受講しての感想やこれからの方向性などを話し合って閉講式を終えた。
今日の掲示板はこれ。「晴れた日と 雨の日があって ひとつの花が咲くように 悲しみも苦しみもあって 私の人生が深くなる」というもの。
「悲しみの意味」
冬があり夏があり
昼と夜があり
晴れた日と雨の日があって
ひとつの花が咲くように
悲しみも苦しみもあって
私が私になっていく
星野富弘
「雨はイヤだ。」と言う人もいれば「恵みの雨」と喜ぶ農家の方もいる。病気をしたからこそ健康のありがたさがわかったり、空腹だからこそ、一つのおにぎり が最高のご馳走だと感じたり、辛く悲しい思いをしたからこそ、人のここころの痛みに寄り添えたりするように、悲しみも苦しみもあって私が私になっていく。
じゃぁ、また、明日、会えたら、いいね。