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Channel: まほろば自然博物館
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春の夜は 遠くかすかに 息をする

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 今日も病室の出入りの激しい一日だった。看護師さんたちも走り回っている。それに伴って、テレビのお掃除や布団の片づけ、ベッドや部屋の掃除。それが終われば新しい布団が運び込まれると、新しい患者さんが入ってくる。

 

 3月22日(木曜日)29日目
 105-62-76  36.1   96  61.9Kg だいぶ、数値が変わってきている。

 

 心臓血管グループの許可はおりた。ようやくに退院である。ここでは夜のトイレとの格闘だったような気がする。

 

 昼前には循環器の担当者がペースメーカーの傷などを確認して許可が下りた。さらに胸部エックス線検査によって、胸水の溜まり具合も確認したが、これまたOKだった。

 

 これで30日間にもわたっての入院生活は終わる。来週からはまた、県立白鳥病院での治療が始まる。

 

 問題はこれからだ。胸水をいかにして溜めないか。体調管理をどうするのか。ペースメーカーで体脂肪率計が使えないのをどうするか。体重計を買い替えるのか。草刈り機はだめだという。電動草刈り機の準備が必要か。酒やビールはどうするのか。これから自分で考えて乗り越えてゆかねばならない。問題ばかりが山積みだ。

 

 しかしのかかし、これで本当に、胸水は止まったのか。少しばかり不安げな夜が過ぎていった。

 

 今日の掲示板はこれ。「執らわれると目が狂ってくる 欲が出ると耳が聞こえなくなる」というもの。あることに執着すると、そのことしか見えていないことが多くある。幾度もある。咸臨丸だったら咸臨丸のことばかり。レキの墓だったら、そのことばかり。周りのことなど見えてはいない。欲が出ると、そのことしか考えずにいて、他人の忠告なんぞまるで受け付けない。そういうことって、いくらもあることだ。それが私たちなのである。そのことに気づくことがまずもって先決問題なのである。

 

じゃぁ、また、明日、会えると、いいね。


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