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夏ぐもり 一期一会の お念仏

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 さぬき市地方は気圧の谷や湿った空気の影響で曇り、夜のはじめ頃は雨が降るらしい。気温は25度から29度と夏日になったが、湿度は90%から83%と高くて蒸し暑い。風は0mから2mの東北東の風が少しばかり。明日の21日の香川県は、気圧の谷や湿った空気の影響で曇り、明け方まで雨や雷雨となる所があるらしい。

 

 122/81/68 36.4c-96% 63.6Kg 1008hPa,26c,83% 体調に変化は無い。

 

 奥方は昨夜は施設のお友達とビアガーデンに行き、そのまま、同僚のおうちに泊めてもらって、朝帰りになった。で、入れ替えに、私は香川県立図書館に行ってきた。まだまだ、ここのクマゼミは健在だった。

 

 借りて、ご用の済んだ本は早々に返却しておいたほうがいい。そこで、五冊の本を返却して、またしても適当に五冊の本を掴んで戻って来た。

 

 もう、何度も借りた本だが、記憶は全くない。用事が終われば忘れてしまうからだ。『忘却とは忘れ去ることなり』と言う有名な言葉があった。ま、そんなことはどうでもいい。

 

 さて、昨日、我が家の「老犬ごん」が星になった。真宗の坊さんが「星になった」というのも妙なものだが、「お浄土へ還られた」とか、「往生なされた」とかというのも大げさすぎる。人と犬とは違うのだ。3歳で我が家にやってきて、13年4ヶ月を過ごした。人間風に計算すると88歳ほどになるのだという。ま、長生きしたほうだと思っている。

 

 名犬ごんは、兵庫県でご婦人のお座敷犬として飼われていたのだが、そのご婦人が亡くなられて「殺処分」になる筈だった。その犬が突然に我が家に寄贈されてきた。私は犬や猫は大の苦手なのだが、やむなく我が家の一員になった。

 

 我が家に来てしばらくは、こういう「ごん・ダンス」というので、遊んで、遊んでとわがままを言い続けていたが、当時はまだ会社員でもあったので番犬代わりにと飼っていたが、猿が来ても追い払わずに縁の下に逃げてしまって役に立たなかった。

 

 これ、2本足で立って踊っているのだ。上品なご婦人のおうちで育ったからか、雨や雷、花火の音が恐ろしくて、「おうちに入れてよぉぉ・・」と叫び続けたものだった。しかしのかかし、我が家は当時は新築してすぐだったから、家に入れるわけにはいかなかった。

 

 ま、そのうちには慣れてきて、雪の日なんぞははしゃぎ回って喜んだり、孫たちと遊んだものだった。

 

 しかしのかかし、近年は痴呆が進んだのか、私や孫たちの顔もわからなくなり、私にでも噛みつくようになった。少しでも、この鎖に触ると、「散歩だ散歩だ」と、何度でも散歩に行くが、足が動かずに、すぐに戻ってくるようにもなった。先の土曜・日曜あたりには、嘔吐や下痢を繰り返すようになり、とうとう、昨日のお昼過ぎに眠るように息を引き取った。

 

 いつかは迎える日が来てしまったなぁと、無常観と安堵感で合掌するばかりだった。

 

 今日の掲示板はこれ。「何ものも「自分のもの」ではないと知るのが智恵である」というダンマパダからのことばである。「降れば濡れ 濡るれば乾く袖の上を 雨とて厭う人ぞはかなき」と一遍上人は言った。煩悩にまみれた自分でいいのだと腹をくくると光が見えてくる。「煩悩 を断ぜずして 涅槃を得るなり」と親鸞聖人も言った。人生さえも借りものである。清々しく生きられるコツがそこかしこにある。「何ものも“自分のもの”で はない、と知るのが知恵であり、苦しみからはなれ、清らかになる道である」と、『ダンマパダ』に書いてある。考えても仕方のないことを、あれこれ思い悩む のは愚かなことだ。「眠れぬ者に夜は長く、疲れた者に一里は長い。真実を知らぬ愚者に生死の道は長い」とも『ダンマパダ』に書いてあった。

 

じゃぁ、また、明日、逢えたら、いいね。


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