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Channel: まほろば自然博物館
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ようやくに 霜月の戸が 開けられた

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 東かがわ市地方は高気圧に覆われて晴れていた。気温は12度から22.5度、湿度は90%から59%、風は2mから4mの西北西の風が少しばかり。明日の2日の香川県は、引き続き高気圧に覆われて晴れるらしい。

 

 117/78/62 36.0c-96% 65.4Kg 体調に変化はなし。オペが終わっても体重は減らないし、おなかの具合も変わらない。足のむくみがとれたくらいのもの。そんなに簡単には治らなわいわよ~と奥方は言うのだけれど、こんなに拷問みたいな苦しい目をしてきて、「そんだけかい」。

 

 昨日の夕食である。なんの変哲もない食事なのだが・・・。

 

 昨日はハローインだということで、手作りカボチャのマフィンが付いていた。これは奥方へのお土産になった。

 

 今朝はワクワクして5時半には目が覚めた。今朝で洗浄用の点滴が終わる。その後、回診によって尿管の引き抜き、尿量測定が終われば退院のはず。

 

 朝食も、味も香りも全く気にせず、ただ、機械的に口に放り込むだけ。気持ちは我が家に帰れることばかり。

 

 ところが午前9時半には洗浄液の点滴が終わったのに、担当の看護師さんは何もしようとはしない。そのうえ、あろうことか、看護師長がやってきて、「今日、手術が行われているので、すぐに部屋を変わってほしい・・」という。「いや、退院だ」「いいえ、まだ退院ではありません」の押し問答。

 

 点滴台も取り上げられて、がらんとした部屋である。いや、私にしても、明日は何の用事も約束もない。でも、この病院で寝るのはいやなだけだ。点滴ポンプはエラーメッセージを流し続けるし、1時間おきに看護師が見回りに来るし・・・。全くの寝不足だ。

 

 ドクターにも事情を話し、担当看護師にも話をして、今日の退院になりかけたその時、ああ、悪魔のような奥方が現れて、「いいじゃないの。泊まりなさいよ。」の一言で幕・・・。この110号室は明け渡しになった。すぐに代わりの人が運び込まれてきた。

 

 問答無用で、私は端っこの小部屋に移らざるを得なかった。というのも、尿管を引き抜いたために、血尿が出るのだそうだ。その赤さとか色合いをチェックするためだそうで、赤よりも薄くなっていくのを確認したいがためだそうだ。黒くなっていったら一大事だそうで。

 

 ということで、一番安い個室を用意してくれて、今夜は点滴もなく、看護師の巡回もないという。つまりは、別荘での一泊をプレゼントされたみたいなもの。さりとて、することもないので、早めに寝てしまおうと思っている。

 

 今日のお昼は、「しっぽくうどん」だったが、柔らかすぎておうどんらしくない。讃岐の人はこんな腰のない、伸びすぎたうどんなんぞ食べるものか。そこで、奥方に食べてもらったら、「おいしいよこれ」と、黙々と食べていた。ふん!

 

 私は、お野菜ばかりを食べて、魚も残した。帰れると思っていたのに帰れなかったせいか、食欲がまるでなかった。

 

 で、明日は、朝食を食べて終わったら、そのまま、退院してよろしいという。今夜の治療も観察もない。明日の血圧測定も体重測定もない。私は何のために、ここに残らねばならぬのだ。

 

 今日の掲示板はこれ。「人生に確かなことなんてない。それだけが確かなことなんだ」という「ビューティフル・マインド」からの映画の中の台詞から。全く、人生に確かな事はひとつもない。そのことだけが確かなことなんだ・・・。全く、それを思い知らされたこの一件であった。

 

じゃぁ、また、明日、会えると、いいね。


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