さぬき市地方は梅雨前線の影響で雲が広がり、昼過ぎまで雨が降っていた。午後からも小雨が降ったり止んだりと・・・。気温は20度から22度、湿度は98%から88%、降水量は1mm/hから6mm/h、風は1mから3mの東北東の風が少しばかり。明日の8日は、梅雨前線が西日本を北上し南から湿った空気が流れ込むため、雲が広がりやすく、午後は雨や雷雨となる所がある見込みらしい。
さすがに今年は梅雨らしい雨の続くことよ。朝方は音を立てて豪快に雨が落ちていた。
その雨をついて、さぬき市前山にある「おへんろ交流サロン」のある、前山地区活性化センターにやってきた。毎週火曜日は、ここで「納め札の調査」が行われている。
納め札というのは、お遍路さんの名刺代わりのお札である。江戸時代前期は木札だった。それは紙が高価で貴重品だったためである。江戸時代の後期からは、こうした半紙を切って筆文字で一枚一枚手書きをしたものだった。
最近の納め札は印刷されているので、日付と住所氏名・年齢などを記入するようになっている。私たちは、その納め札に記入された、日付・住所・氏名を調べている。これを調べることによって、お遍路さんの動向が把握できるからだ。
昭和後期になって、こういうカラー印刷によって回数が決められているが、私らの調べている年代(江戸時代から昭和初期)には、こういうお札はない。ただ、たまに、朱書きの納め札が見つかることはある。
これまでの調査では、日本全国からのお遍路の納め札が見つかり、
その年代は天明年間(1781~1788)以降の物が確認されている。それ以前のものが見つかれば大発見になりそうである。この年間には東北地方をはじめ各地で大飢饉が発生した。そのため、故郷にいられなくなった大勢の人たちが四国に流れ込んできた。それは四国特有の温暖な土地と「お接待」という文化が目的だったという。
一方、関東地方では、このような「千社札」を神社や仏閣に貼り付けることが流行した。
さて、作業中に、胸のあたりがチクリ、チクリとする。神経痛でもないし、虫に刺された訳でもないらしい。おかしいなぁと思いつつ作業を続けていたのだが、あまりに感触がおかしいのでよくよく調べてみれば・・・。
奥方の裁縫道具の「まち針」がポケットに刺さっていたのが見つかった。ま、どちらもどちらの「おとぼけ夫婦」であることか・・・。幸いにけがもなくて済んだことだが、考えてみればおそろしいことだ。
今日の作業が終わった後で、この隣接した「へんろ資料展示室」を久々にのぞいてみた。
これは、納め札を収納しておく「札挟み」。今は「巡拝パック」というらしい。こういうものも、昔は手作りして持参したものらしい。こういう貴重な物がたくさん並べられている。
今日は七月七日の七夕らしいが、この雨では天の川は見られない。そして、「小暑」の日でもあるらしいが、肌寒くてセーターでも羽織りたいくらい。現在の気温は摂氏21度。今日から「暑中見舞い」を出すらしいのだが、今日は少しばかり無理みたい。
今日の掲示板はこれ。「なんのために生まれて なにをして生きるのか こたえられないなんてそんなのはいやだ」というやなせたかしさんの「アンパンのマーチ」から。あの有名なアニメ主題歌の出だし、「なにが君のしあわせ なにをしてよろこぶ わからないままおわる そんなのはいやだ」という歌詞は、実は2番だったのである。アニメでは決して流れない歌詞が存在した。その「幻の1番」とは・・・。それが、これ。「なんのために生まれて なにをして生きるのか こたえられないなんて そんなのはいやだ!」という重い歌詞だった。この歌には、特攻隊で亡くなったやなせさんの弟のことを書いたものだという説がある。また、やなせさんご自身が「これはアンパンマンのテーマソングであり、ぼくの人生のテーマソングである」と著書に書かれてあった。
じゃぁ、また、明日、会えるといいね。