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Channel: まほろば自然博物館
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揺れてみて 明日を迎える ススキの穂

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 香川県地方は気圧の谷や湿った空気の影響で西部を中心に雲が広がり、弱い雨の降っている所があった。気温は21度から28度どまり、湿度は82%から63%、風は2mから3mの北北東の風が少しばかり。明日の29日は、前線が北上してくるため雲が広がり、夕方からは雨の降る所がある見込みらしい。

 

 8月も残り少なくなって、小中学生の夏休みも終わってしまい、夏の終わりがしみじみと感じられるようになった。ふと、気が付けば、図書館で借りた本の返却期日が近づいている。そこで、恒例の「香川県立図書館」にやってきて、6冊の本を返却して5冊の本を借りてきた。

  

 昨日は、香川県東部を歩いたからと、今日は香川県中部へ向かうことにした。まずは、坂出市にある「東山魁夷(ひがしやま・かいい)せとうち美術館」に向かった。

 

 東山魁夷画伯の祖父が坂出市櫃石島の出身で、香川県とゆかりが深いことから、ご遺族より版画作品270点余の寄贈を受け、これら作品を広く鑑賞していただくため、香川県立東山魁夷せとうち美術館が整備されている。美術館では、画伯と香川県とのゆかりを紹介し、様々なテーマで所蔵作品を展示するとともに、他の美術館との連携を図り、画伯や画伯ゆかりの日本画家の作品を展示するなど、東山画伯に関連する多種多様な交流を積極的に推進している。

 

 7月から9月のこの期間には、「室内に広がる風景」ということで、宮殿や寺院、劇場などの障壁画や緞帳の原画などを展示してある。

 

 たとえばこれは、帝国劇場の緞帳の原画である「緑の詩」というもの。原画はリトグラフ。他にも唐招提寺御影堂障壁画「濤声」の原画などもあった。

 

  二階展示室には「技と美にの木版画」ということで、この「春雪」などの課程画像や原板が展示されている。このへんてつもなさそうな絵に見えるが、この画像を印刷するためには、実に436枚もの原板が作られ、436枚の摺りが積み重ねられているのだという。気の遠くなりそうな工程である。

 

 だから、原作者の東山魁夷先生と彫師、摺師の先生とで綿密な打ち合わせを行い、これを何枚の原板にするか、何色に刷り上げるかを入念に話し合うらしい。試し刷りをして修正して、OKが出れば本刷りになって、100枚単位で刷り上げて、東山先生が確認して、ようやく落款が押されるのだという。お値段もするはずだ・・・。

 

 時間があったので、ここにも寄ってみた。丸亀市中津町にある「中津万象園」である。

 

 ここの、「ひいな館」の一階で、「幕末土佐の異端絵師「絵金展」」をやっているというので、のぞきに来たと言う訳である。高知県が生んだ幕末の天才絵師「絵金」こと、弘瀬金蔵が描いた芝居絵の屏風(レプリカ)11点が展示されている。香川では目にする機会の少ない、極彩色の絵金の世界を、少しでも見ておきたいものだと、やって来たと言う訳である。

 

 入り口を入ると、いきなり、こういう屏風絵が置いてある。本当は「おどろおどろしい絵」なのであるが、そんなにもおそろしくはない。最近の現実社会の方が、もっと、「おどろおどろしいような気がする」からである。

 

 こういうのも、土佐の赤岡町の薄暗い路地先の、ろうそくのほのかな灯りの下で見ると迫力があるのだろうが、こんなにはっきりと、明るい照明の下ではなんともない。それよりも、幼い中学生男女をガムテープで縛って切り刻んだ男の方がもっと、怖いと思ってしまう・・・。

 

 今日も食欲はなかったが、ものはついでだからと、丸亀市飯野町にある「純手打ちうどん・よしや」に入ってみた。午前11時前だったから店内は空いていた。

 

 で、冷たいうどんを・・・ということで、「冷やかけうどん小」をお願いした。230円だっただろうか。冷たいお出汁がおいしいなぁと思った。

 

 今日の掲示板はこれ。「乗りかけた船には ためらわずに乗ってしまえ。」という、ツルゲーネフの言葉からである。人間いったんこうと決めたら、迷わずに突き進むべきだ。決めるまでには熟慮を重ねることが必要だが、決心がついたら、もう思いきって実行するしかない。決断と行動を促す言葉である。「決定して疑いあることなし」の仏教の言葉もある。私も優柔不断で、どうしようか、どうしようかと悩むことが多いが、いろんな講演会や原稿の執筆依頼を受けた時、「どうしようかなぁ」と思いつつも、二つ返事で担当させて頂くことにしている。ちょっと状況は違うけれど、奨められた船にも乗ってみるべきと思うのである。ためらわずに乗ってしまうことである。思い切って乗ってしまえば、もう、船からは降りられない。あとはなんとかなるものだ。そしていったん乗ってしまったら、あとは後悔しないようにひたすら努力するだけなのである。

 

じゃぁ、また、明日、会えるといいね。


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