さぬき市地方は気圧の谷や前線の影響で雲が広がり、雨の降っている所があったらしい。午後は高気圧に覆われて次第に晴れる見込みなのだとか。気温は16度から22度、湿度は84%から56%、風は1mから4mの西の風が少しばかり。明日の12日は、気圧の谷や寒気の影響で雲が広がりやすく、雨の降る所があるらしい。
昨日から、「かがわ県展80周年記念展」をやっているというので、高松市玉藻町にある「香川県立ミュージアム」にやってきた。昨日は強行軍というか長丁場の結婚式だったというかで、なんだかけだるくて眠たくて、それをなんとかしなければ・・というので、ここにやってきたという訳。
香川県美術展覧会(県展)は、全国でも最も長い歴史を誇る香川県主催の公募展。その第1回は昭和9年(1934年)に開催されたが、戦争の影響から昭和16・20年にやむなく中止したものの、戦時下の昭和17~19年には開催されている。そして戦後いち早く、昭和21年より再興されて、今日まで毎年開催している。県展は今年、80回の節目を迎えるが、これを記念して、県展の創設に尽力した初期の作家や、現在、県展で活躍する作家などの作品をご紹介している。
「香川県美術綜合展覧会」は、当時、帝展に活躍する洋画家小林萬吾やフランスで学んだ彫刻家藤川勇造など中央美術界で活躍する香川出身の美術作家たちが、郷土での美術展覧会の開催に声をあげて始まったと言う。第1回目の展覧会は、昭和9年5月1日に開幕。3月に香川県と開催協議を始めてからわずか2か月での開幕とあって、美術家たちは各々が所蔵する自作を持ち寄っての展覧会となった。これは藤川勇造(1883~1935)の《海鳥を射る》という作品。(写真はパンフレットから)
矢野秀徳(1907~1996)は、丸亀市生まれ。昭和12年、第4回香川県工芸美術綜合展覧会(現県展)で知事賞を受賞した。前年(昭和11年)から知事賞が創設された。矢野は小豆島(土庄町)にある 《平和の群像》(昭和31年)の作者としても知られている。これは「女の立像」という作品。
今村俊夫(1910~1945)は、丸亀市の生まれで、昭和9年の第1回香川県美術綜合展覧会から出品し、昭和11年から猪熊弦一郎や小磯良平らが結成する新制作派協会の展覧会に出品し、受賞を重ねて、目覚ましい活躍が期待されたが、昭和20年、わずか35歳でルソン島で戦死した。これは昭和16年製作になる「石膏像のある静物」という作品である。
これは小林萬吾の「鼻畠」という油彩画の作品である。1927年。
一風変わった写真がこれ。招待作家の山本巌の作品で、徳島県の一宇という農村で撮影したもので、「おやじ」というもので2010年の作品である。こうした、絵画、写真、書、木工、金工、彫漆などさまざまな作品、170点ほどが展示されている。
また、県立ミュージアムには、昭和のはじめごろに使われていた、人びとの生活(衣食住)に関わる道具をたくさん所蔵している。これらの道具の多くは、人びとの生活が便利で豊かになるにつれて姿を消してしまった。そこで、「古い道具と昔のくらし」という展示を行っている。この展示では、今では使われなくなった生活の道具を展示し、それらの道具の使い方やくらしの知恵を紹介している。また、家庭に電気製品がやってきたころのくらしの変化について、ミュージアムのボランティアのみなさんの思い出話をとおして考えている。
これは、氷を使って食品を冷やす道具で、「氷冷蔵庫」と言った。上の段に2貫目程度(およそ7.5㎏)の氷が入り、下の段に入れた魚などの生ものを冷やした。お父さんの瓶ビールなどは氷の隣に置かれる事もあったらしい。中に入れる氷は、リヤカーをひいて家々をまわる氷屋さんから購入したという。
昭和28(1953)年以降に製造された真空管ラジオである。このころになると、ラジオは一般家庭でも広く使われるようになった。NHKラジオ連続放送劇「君の名は」が放送されたのは昭和27(1952)年4月から2年間のことだった。これがたいへんな人気番組で、家族みんながラジオの前に釘づけになったという。その後、白黒テレビがやってくる。
戦前からテレビの研究を続けていたシャープは、昭和27(1952)年に日本で初めて米国RCA社と基本特許契約を結び、ただちにテレビの量産の準備に入った。翌28年の1月に14型テレビTV3|14Tを発売した。これが国産初の市販テレビである。その1か月後の2月、NHKのテレビ放送開始が開始された。「我が家にテレビが初めてきた日」を覚えている世代は、今や少数派になってしまっただろうか。
さて、いざ、帰ろうとしたら、駐車券がどこを探してもない。これは大事だからと、どこかに挟んだような記憶があるのだが、どこにもない。そこで警備員のおじさんに連絡して、手渡しで駐車料金を支払って出た。家に帰って調べたら、ダッシュボードにしっかりと保管してあった。
今日の掲示板はこれ。「すべての出来事には意味があるわ。生きて行くこととは、その意味を理解すること」というスザンヌ・ソマーズさんの言葉から。関連した言葉には、「森羅万象(しんらばんしょう)」というのがある。森羅万象とは、宇宙に存在する一切のもの。この世におけるあらゆる事物、現象(喜怒哀楽をも含む)という意味であるが、昔、あるお坊さんに教えてもらった言葉の中に、『「森羅万象すべて教訓』というのがあった。人が毎日の生活の中で遭遇している全ての出来事は、森羅万象であり、それぞれに学ぶものがある、したがって、悲しみなどの出来事があっても、それをよき教訓として日々前向きに受け止め、生きてゆくのが大切という意味であると教えられた。
じゃぁ、また、明日、会えたらいいね。